節目の年に

「何かきっちりとした、それなりの値段のするものを、記念に買ったら?」

今日、会社の取締役に言われた台詞。今の仕事やら今後の方向性などについて話しつつ、あなたも今年いよいよ30歳よねぇ、いやいやほんとびっくりしますよねぇ、などとほざいていたら、こう言われた。

私の誕生日は7月で、経験則上あっという間に誕生日はやってくる。30歳。とにかくブームに乗り損ねた世代の私が、やっとこさ注目の「負け犬」なるものに行き当たってしまうようですよ。しかし、悲壮な思いなど特になく、「負け犬で〜す」とへらへら笑って腹を出せば人さまが撫でてくれるというのなら、よろこんで認めますよ降参しますよ、といった心持ち。もう「若いムスメ」くくりからは外れてもいいなぁと思っていたりもするし(←図々しい)。

で、この節目の年に記念として何がほしいですかねぇ。時計はとりあえず失くすしなぁ。貴金属には特に興味ないしなぁ。今とりあえず欲しいのは電子辞書か液晶ディスプレイなんだけど。そんな消耗品買ってどうすんの!と取締役に突っ込まれる。現実解としては、冠婚葬祭用の真珠か、着物もよいかなぁと思い始めた。

20歳から30歳の10年というのは、やっと自分の考えや力で人生を歩み始めた時で、思い返してみると溢れるくらい沢山の出来事があった。主に何をやったと問われれば仕事しかないなぁと思いつつも、自分のやりたいことをやって、多くの実りもあった、いい時間だったように思う。これからの10年は、また少し毛色の違ったものになりそうだけれど、日々を大切に積み上げて、生きていこう。