ぼくんちに、やってきた

新しい仲間というか同居人というか、そういうモノを迎え入れてみた。
いや人に非ず、小動物。ハムスターであるが。

そもそも私はハムスターに愛憎交えた思いがあった。「ねずみのくせに!」とバカにしつつ、なにか精神的に弱ったときは、ペットショップの籠の前で奴らをよく眺めていた。奴らを可愛いと思うときは、かなりやばい状態であるという意味不明なバロメータにしていた。

そんな金網越しの勝手気ままなつきあいから、なぜ家に迎え入れるに至ったか。先日遊びに行った友達の家に、居たのである、ハムスター。もう2歳以上になる彼は、かなりよぼよぼなのだけど、ひょこひょこと散歩して友達の手のひらでえさを食べ顔を洗い、愛嬌に満ち溢れ、愛くるしかった。のだ。

あんなラブラブになれるかしらんけど、一緒に暮らす生き物がいるのはいいかもしれない、と思い始めて2週間。色々見て廻って、ついに飼ってしまった。

男の子。まだあまり顔すらみせてくれないけれど。

ひとつよかったのは、私が眠る頃には彼が活動し始めて、物音が聞こえてくること。私は静寂の中で眠ることがとても苦手で、寝るときもテレビをつけっぱなしでいるくらいなのだ。回し車を廻して、止まって、また廻して、とまって、えさを食べて、トイレの砂をかきまぜて…、というループが延々と続くのだけど、聞いていると、なぜか安心する。

あとは、もうちょっと慣れてくれるとよいなぁ。せめて帰ってきたら顔くらい出してくれるくらいに。