マンガかよ!

「行ってきます」と、誰も居ない部屋に向かってつぶやいてドアを閉め鍵をかけ、階段を下りていつもの道をてくてくと歩いていました。本当にいつものいつもの朝です。が、日常には思わぬ隙間というか罠が待ち構えているものなのです。「姉さん、事件です!」とでも言いたくなるような。

空はどんよりと曇っていて、今にも雨が降りそうな気配。ふと、雨粒が頭に落ちました。ボトリと。降り出したかな?しかしやけに大きい雨粒だなぁと、何気なく髪を触ると、茶色い液体が手につきました。はて、と肩を見ると、正体不明の物質が混じった茶色い液体があちこちに飛び跳ねてます。これは、なに?

どうやら私に、鳥 の フ ン が命中したようです。思わず道に立ち尽くしてしまいました。地味にショックです。目撃者がいないのが不幸中の幸いでした。

急ぎ部屋へ引き返し、髪を洗って着替えました。今日は2回もアイロンをかけました。再び外にでると雨が降り出していて、けれど「ああ、傘を差していればとりあえず2度同じことはないな」と安心した始末。遅刻ラインギリギリで出勤。本日分エネルギーチャージをこれで30%はロスしました。

同僚たちは、「運(ウン)がついたってことだよ〜」と、古典的なシャレで慰めてくれましたが、実際のところ何ひとつツイてることは起きませんでした。むしろ、凹むことばかりでした。思わず「マンガかよ!」と三村ツッコミを入れてしまった、しみじみと情けない出来事でありました。